今日から君は自宅警備員〜フクロウ日記〜

猛禽類(フクロウが主)についてつらつら書きます

フクロウ飼育初心者⑩ 生活の中に潜む危険な物(中毒症状に注意)フクロウ飼育

今回は日常生活の中に普通にある物、普段やってしまっていることが、フクロウの体調不良に結びつくかもしれないということをまとめていく。



・テフロン加工をしたフライパン


 焦付き防止のために、表面にテフロン加工をしているフライパン、私も使っているがすごく危険。空焚きや空焼きによって280度を超えると、表面にコーティングされていたテフロンが分解をはじめるそうだ。調理中にフクロウの様子がおかしくなったと言う実例も聞いたことがある。かなり毒性が高く、吸い込むと中毒症状によって呼吸不全を引き起こし死に至ることもある。具合が悪そうに、よだれをたらしていたそうだ。使用しないことが一番安全だが、便利なためついつい使ってしまいたくなる。注意することとしては、調理中はフクロウを近づけさせない換気扇を回し窓を開けるフクロウを高めの場所にいてもらう(テフロンが熱されて発生するPTEEガスは重いため下に溜まりやすい)など対策した方が良い。


ねぎ、にんにく、アボガドなどの成分


 調理中の事故というのは、意外と見過ごされやすい。ねぎやニンニク、ニラなどに含まれる有機チオ硫酸化合物は、摂取すると溶血性貧血になる可能性がある。またアボガドに含まれるペルシンも中毒症状を引き起こす。摂取しなくても、調理した時に漂う匂いで中毒症状を引き起こすこともあるので、換気が必要だ。


・コーヒー、チョコレート


 これらに含まれるカフェインが危険。普段から毎日のように飲んだり食べたりするもの。コーヒーの入ったコップを置いてたら飲みにきたとか。。。。チョコレートの入った袋を開けたままにしていたら、つついていたとか・・・。床に落ちたものを拾い食いしていたとか。


・ アロマオイル、香水、芳香剤、消臭剤、制汗剤、匂いの強い洗剤、整髪料


 これらの物質には、フクロウにとって有害な成分が含まれている。消臭に関しては、やはり生き物が家にいると匂うが、なるべく糞をしたらすぐに拭いたり、ペットシートを交換したりしてこまめに綺麗にする、換気をするなどして対策をするしかないだろう。ペットにも可能な消臭剤もあるので、それを利用することもよいだろう。育毛剤は、ミノキシジルという成分が中毒性があるようだ。夫が使っているスカルプDにも含まれている。


・ネイルに含まれるシンナー、レジン液、アルコール、タバコ、など


 基本的に匂いを放つものはフクロウにとって危険だと覚えておこう。手元のおしゃれ、小物作り、楽しいが、きちんと換気をしよう。工作といえば、接着剤もかなり匂いを放つ。アルコールも小さな体のフクロウにはすごく危険。飲み過ぎた後のスキンシップも控えた方が良いかも。アルコール入りの除菌シートは基本的に使わないようにしている。ペット用の除菌としてよく使用されている成分は次亜塩素酸だと思われる。いちおう動物に安全な成分と言われている。また、言わずもがな、タバコを同室で吸うのダメ。吸った後フクロウに触れる前に手を洗うことも忘れないように。



・鉛などの金属


 金属成分で、中毒症状を引き起こす最も有名なものは。最近はよく知られているのでそのようなことは減ってはいると思うが、鳥籠のゲージが鉛メッキが使われていたとか、おもちゃに鉛が使われていた場合、舐めたペットが亡くなることもあるそうだ。キーホルダーのチェーン、アクセサリーなど、小さな金属に鉛が使われており、それらを飲み込んで亡くなることもあるかもしれない。



・外からの空気(排気ガス、塗装工事中の成分など)


 人間でも咳き込みたくなるような空気の悪い場所にいるのは、フクロウにとって、もっと深刻。普段は何も問題がないのに、何か外で燃やされている、近所で外壁の塗装工事を行っている、除草剤など化学物質が外で撒かれているなど、不慮の事故も起こり得る。家周りで何が起こるか、常に警戒する必要がある。



・移動中も注意を


 フクロウを病院やメンテナンスに連れて行く際、公共交通機関を利用する際、運悪く香水が漂う方に出会ってしまったり、換気が悪かったり、道路で何か工事をしていたりなど、本当に何が起こるかわからない。こればかしは運だなぁと思う。



どうして鳥は、空気中の成分に敏感なの?
鳥の呼吸器の構造が関係すると言われている。



 空を飛ぶ鳥にとって、酸素の薄い上空で息を切らすことなく飛ぶために、しっかりと酸素が体内に取り込めなくてはならない。気嚢という器官のおかげで、一度の呼吸で全ての肺の中の空気が入れ替わることができ、常に新しい空気を体内に取り入れやすくなっている。つまり、悪い空気を吸うことで全ての悪い成分が肺の中を満たしてしまう可能性がある。空気に敏感ですぐ中毒症状が出てしまうのは、身体が小さいからもあるし、素晴らしすぎる呼吸器の構造のせいともいえる。なので、良い空気が必要になってくる。



 フクロウ飼育者の方とたびたび話題になることについてまとめた。結構見過ごされがちな内容だと思う。急性的にフクロウの状態が悪くなる要因として、上記のものが関わっている可能性もあると思う。綺麗な清潔な空気、心がけよう。






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