今日から君は自宅警備員〜フクロウ日記〜

猛禽類(フクロウが主)についてつらつら書きます

写真家 星野道夫 悠久の時を旅する 東京都写真美術館 シロフクロウの親子  オナガフクロウふぐの振り返り

1月初旬、東京都写真美術館で開催されていた「星野道夫 悠久の時を旅する」を鑑賞した。


巡回写真展のお知らせ 星野道夫 悠久の時を旅する(東京都写真美術館)2022年11月19日~2023年1月22日 | 星野道夫事務所公式サイト


星野道夫
アラスカに惹かれ、先住民と生活したり、様々な生物の写真を撮影したりして、たくさんの書籍を残している。不運にも取材中にヒグマに襲われて亡くなったという。写真だけでなく、文章力にも長けている写真家だ。


この展覧会へ行った日は、オナガフクロウふぐが亡くなって8日目。
密かに、オナガフクロウが写ってたりしてないかなぁという淡い希望も持っていたが、流石にそれはなかった。(撮影する場所が森の中ではないしね)
ただ、シロフクロウが子育てしている写真があった。
家に帰り、中古本を検索。
シロフクロウの親子の写真が載っている写真集を購入した。


星野さんの文章は時に無情で冷たく、しかし、温かい。

生物はあっさり死んでしまう。
とても儚く、予期せぬ不運で死んでしまうこともある。
ただ、自然の中の軸で見たら大切な死であり、何かの始まりでもある。
決してその生物の生命が軽いわけではない。



【中古】 Alaskan Dream(3) 愛の物語 Alaskan dream3/星野道夫(著者) 【中古】afb


星野さんは、写真家、文筆家、それぞれ独立した表現で「アラスカ」を伝えてくれている。哲学の詰まった作品ばかり。この記事を書いている時点で、3冊しか本を読めていないけど、これから先、死生観について考える中で、彼の言葉と写真が助けになる気がする。



「生物の死」というものについて深く考える1ヶ月だった。
ふぐの死は事故だったと思う。
それは自然界で、獲物に襲われた時や、何かにぶつかってしまった時などの予期せぬことに似ている。
普段通りのはずなのに急に迎えてしまう最後。
しかし、ペットの事故は、自然界とは違い防ぐことができる。
いくつか考えうる原因を挙げたけど、それらはしっかり対策をしていたら防げたと思う。
油断、妥協、見て見ないふりをしてはいけなかった。
もっと観察し、想像力を働かせるべきだった。


エコーの死を体験したことがあるからか、日常生活をまともに送れるようになるまでの期間が早かったように思う。
心がぐちゃぐちゃな時は必要以上の情報に触れず遮断する、という方法をとったおかげかもしれない。
今も思い出して涙することはあるが、ネガティブな感情が湧き上がることは減って来ている。


日常に戻り、ふぐのことを思い出す時間がどんどん減ってしまっても、それはふぐへの愛がなくなったからじゃない。大切な記憶ほど、心の奥にしまい、自分の軸になっていくのだと思う。何が大切なのか、どうやって自分を変えていくべきか、今後どうしていきたいか、たくさんのことを考える機会をくれた。ふぐの死は、これから続く私の人生の中で意味のあることだったと思えるよう、懸命にやり続けたいと思う。


本当に、ふぐの件は、周りの方のあたたかい言葉やたくさんの意見に励まされました。心から感謝しています。2023年、皆さんに良い風が吹きますように。



×

非ログインユーザーとして返信する