阿呆の鳥飼〜フクロウに関する本〜
なにかのフクロウに関する本を読んだ時に紹介されていた作品。
鳥好きの作者が鳥のことを書いた随筆。
短編集であり鳥にまつわる内容ばかり。
文体は硬く読みにくいところもあり、知らない鳥のことはよくわからないので読み飛ばしたりもしたけど、面白い作品だった。
コノハズクを飼ったこともある筆者はコノハズクを家に連れ帰った際ほかの鳥がピタリと鳴くことをやめたこと、
鳥籠の置き場所に困ったこと、
しまいには夜ガサゴソ動くことが気になって眠れなかったということが書かれていた。
あもちゃんを迎えた初夜のことを思い出した。
夜活発になりゴソゴソして気になって眠れなかった。
筆者は自身の性格を厭き性と書いている。
小鳥に夢中になるがじきに飽きる。
多いとき40羽以上の鳥を飼っているがある時期を過ぎると鳴き声すら煩わしくなってくる。
なかなかこのようなことは現代社会で公に言えない内容だけど、なんだか面白みもある。
昭和初期の文豪たちの文章、古典文学は文体が客観的で冷血な印象も受ける。
(といっても他の作家の多くの作品を読んだわけじゃないが)
こんな人が近くにいたら仲良くなれないだろうけど、
(もっとちゃんと飼育しろと怒りたくなる)
作品になるとなんだか面白いんだよなぁ。