今日から君は自宅警備員〜フクロウ日記〜

猛禽類(フクロウが主)についてつらつら書きます

フクロウの換羽(トヤ)について (2021年の記録)

あもちゃんをお迎えして1年10か月
今年も換羽を見届けた
去年は漠然と
羽根抜けるなぁ、ご飯も多めにあげておくかという感じですぎた
換羽の仕組みについてよくわかっていなかったけど、
今年はフクロウに詳しい人から教えてもらったり、本を読むうちに去年よりも理解が深まった


フクロウの換羽について〜オナガフクロウ〜 - 今日から君は自宅警備員〜フクロウ日記〜
去年の換羽の記事


今年のあもちゃんの換羽(大きな翼の羽根が抜け出した時期)は3/31-9/6
まだまだ今でも細かな羽根はぬけ、粉も落ちているけど、わかりやすいので、翼の羽根が抜ける時期をこれからも記録し続けようと思う

翼の羽根だけで4gある
身体全身に覆われてる羽根、果たして何g??
ちなみに鳥の羽根は一枚一枚は軽いけど、全ての重さを測ると、骨(髄液などを抜いた乾燥したもの)よりも重いらしい


ふぐちゃんはほとんど軸だけの羽根が落ちた
綺麗な羽根は数本抜ける程度
今年は立派に生え変わったので、来年から翼の羽根が抜ける時期を記録をしようと思う


◯換羽期の指標
鷹匠たちが換羽時期に鷹を小屋にいれることから
換羽期のことを鳥屋、塒(とや)と呼んでいる
春頃、暖かくなり、沢山の食糧が手に入る時期、身体がしっかりと栄養分を蓄え始めたころから、羽根の生成が始まり、抜け替わるという話を聞いた
また、換羽は日照時間の影響も受けているそうだ


あもちゃん 👨♂雄   ふぐちゃん 👧♀雌
野生では子育ての関係から雌雄で換羽の時期をずらすこともあるそう
オスの方が早い時期に換羽が始まり、メスはその後
室内の安定した温度下で過ごしているフクロウは、一年中換羽だったりと変化は見られないこともあるようだ
あもふぐに感じるのは、あもちゃんの方が早い時期に換羽が開始して(4月)ふぐちゃんは遅め(5月)かも?まぁたまたまかも知れないので、今後も毎年記録を取っていく


◯換羽の仕組み

(鳥類学より)
新しい羽毛は、古い羽毛の下から押し出すように伸びてくる
羽嚢部分は何層にもなっており、最初は筒状の鞘のようなタンパク質に覆われている
筒の中でどんどん羽根が出来上がっていき、成長するとパラっ鞘と剥がれる
この剥がれたものが換羽期によく見られる白い粉の正体だ


換羽で再生する羽根の量は鳥の脂肪と水分を除いた体重のおよそ25-40%に相当するそうだ
換羽中は代謝が15%程増えるそうだ
換羽中は断熱性が低くなるため、熱生産を増加させて体温を保持する
だからたくさんのエネルギーが必要になるので食事量を増やさなければならない


〇換羽の順番
翼においてだが、一般的に内側から外側にかけて抜けて生え変わることが多いらしい
なので、最後に抜け変わるのは、外側の初列風切羽根と外側の次列風切羽根である可能性が高い
両翼、左右対称で抜け替わることが多く、飛べなくなることを防いでいる

上記、聞いたり調べたりしてまとめてみたが、正直まだホワッとしてる
まだまだ調べが足りないのでまた何かわかったらまとめる


◯ふぐちゃんの羽根
今年の換羽は、ふぐちゃんの羽根の生え変わりがよくわかった

フクロウの換羽 2021年 〜オナガフクロウ〜


2021/3/16
お迎え当初は、初列風切羽根、次列風切羽根がかなり短く全く飛べなかった
自分の身長よりも高い場所へのジャンプもできなかった
その後このような中途半端な軸が抜けていった

軸部分が抜け出す

2021/5/23


換羽期が始まりちょっとずつ羽根が生えてきた

2021/6/3


2021/6/14


外側の羽根、初列風切羽根が生えてきている

2021/7/6
外側の羽根である初列風切羽根は、飛翔に大きくかかわるようで、この羽根が生えてきたおかげで6月末頃からかなりの距離を飛べるようになってきた
2021年6月30日より飛翔訓練を始めると、それに呼応するように、残っていた軸もどんどん抜けてきた
飛ぶことによって身体が、もっと羽根をはやさなくちゃ!と反応して生え変わりが促進されたのだろう


2021/7/18

2021/7/23


尾羽が全て抜けてオナシフクロウになった!!

2021/7/24


尾羽がない!


2021/8/6


2021/8/9
ピーンとたった尾羽が目立つ 推測7cm??


2021/8/15
尾羽が目立ってきた
(羽根を収めた時、初列羽根よりも長くなった)
11cmくらいかな?(どこから測ればいいのか不明だが)


2021/8/27
まだ数枚、短いかな


2021/9/10
なかなか完成しないものだなぁ
それともこういう作りなの??


ふぐちゃんはよく暴れ、羽根を引っ掛けることがある
床が好きで人形を握って座り込んで、そこでうんちしてしまい尾羽を汚すこともある
羽根が柔らかくとにかく折れやすい
室内に置く止まり木などに気をつけて、素敵な羽根が保てるようにしていきたい



〇不良羽根の紹介

今回の換羽で一度あもちゃんはこのような羽根が抜けた
軸が短く、中途半端な長さ、古い感じもなく明らかに新しい羽根
フクロウ友達となんだろうねって話しているうちに、
この羽根は栄養が足りないため生えるのに失敗した羽根なのだとわかった


不良羽根で足りなかった栄養は アミノ酸 だと教えてもらった
Rapace|フクロウとふれあえるお店 (ラパーチェ)
アミノ酸とはタンパク質を構成するために必要な物質
鳥の羽根はケラチンというタンパク質でできている
換羽中は羽根を作る=アミノ酸を使って羽根を作り続ける事になる


換羽期中は代謝も上がるので、とにかくエネルギーが必要だ
栄養が足りないと、きちんとした羽根が生えなかったり、肝臓や腎臓などの内臓に支障をきたすこともある
免疫力も低下しやすく病気にかかりやすい

十分に栄養を取るため、高タンパクでたくさんアミノ酸のある食材を選ぶ必要がある
ひよこメインだと栄養が足りないので、マウス、うずらを上手に配分してしっかりエネルギーを増やすことを心がけるべきだろう
サプリメントを付与している方もいるが私は与えたことがないので詳しいことはわからない
今後必要に感じたら試すかもしれない


また、不良羽根は老齢の鳥でも見られるそうだ


高齢になり、血液の供給の途絶えたことが原因らしい


これから毎年訪れる換羽
しっかり観察していこうと思う



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