今日から君は自宅警備員〜フクロウ日記〜

猛禽類(フクロウが主)についてつらつら書きます

フクロウの病気 呼吸器疾患2~ウイルス・真菌・細菌の違い、くしゃみ・咳の違い~

エコーの死因について考察
前回記事↓
フクロウの病気 呼吸器疾患1〜経過〜 - 今日から君は自宅警備員〜フクロウ日記〜


今回、色々なことを調べたので共有のためにまとめる


①ウイルス・真菌・細菌の違い


主な違いは 細胞の有無と 細胞核の有無


・ウイルスVS真菌・細菌  細胞の有無 
ウイルスには細胞がなくDNAがむき出し
ウイルスは人間の細胞と全く異なる簡単な構造
人間の細胞内に潜り込んで勝手に増えていく


・真菌VS細菌  細胞の中の核の有無  
細胞は核がない(原核生物) 真菌は核がある
核とはDNAなどの遺伝情報を包み込む膜
真菌は、ヒトの細胞と近い構造である



<代表的な病気>
ウイルス性
ライノウイルスやコロナウイルス(いわゆる人間の風の原因ウイルス)
鳥インフルエンザ
ニューカッスル病 マレック病
(鶏、うずらなどの家畜動物に多い)


細菌性
オウム病クラミジア  マイコプラズマ症
サルモネラ菌 大腸菌


真菌性
アスペルギルス症(カビ)
水虫(白癬菌)


上記の違いから、病原体によって使われる薬が全く違ってくる


詳細はこちら
https://www.med.kindai.ac.jp/transfusion/ketsuekigakuwomanabou-252.pdf


近畿大学の医学部かしら?
が作ったスライドめっちゃわかりやすい


余談だが例えば、人間の風邪に抗生物質を使わない
人間の風邪はウイルスが原因であることが多いため、抗生剤投与はなく、痰排除や解熱作用、せきを止める作用など対症療法にとどまる
一般的に抗ウイルス剤を作ることは難しいと言われているが、インフルエンザで使われるタミフルはウイルスの増殖を抑えるらしい



鳥の風邪様の疾患を「風邪」と表現しない理由について、横浜小鳥の病院の院長先生がツイッターに書かれてておりなるほどと思った


初期の呼吸器疾患で、原因菌が特にわからないので、
抗細菌剤、抗真菌剤の両方を出すところもある
今回は抗細菌剤のみを処方して様子をみたのかと



②くしゃみと咳の違い

https://news.1242.com/article/252557


小鳥のくしゃみと咳の見分け方(フクロウに当てはまるのかわからない)



これを読んで、エコちゃんのは咳なんだなって思った
呼吸音がおかしいのは細胞が戦った後の分泌物(痰)があるからだろう
エコちゃんは鼻汁がでない
異常呼吸音のあと咳をすることで呼吸が落ち着く
分泌される痰などが上手に排出されるためには、人間ならばネブライザーや吸引器を使ったりする
家で私が出来ることは定期的な水分補給
冬場なので乾燥もしているし口腔内に潤い
あと、ディフューザーを使って口元加湿
エアコンをやめて加湿付きのセラミックファンフィーターを使用することにした


痰が出るのは細菌をやっつけるために必要な生理現象である
自分で出そうと咳をして頑張っている状態だ



他にも異常呼吸音の理由として、肺内の細胞が炎症を起こしており適切に酸素が体内に取り込めない状態、いわゆる肺炎の重症化が考えられる
最終日のエコちゃんは、努力呼吸が続き、痰詰まり+肺の正常な働きを失った状態だったのではないかと思う
もしかしたら酸素吸入、痰除去などをしてたら生き延びた?と考えてしまうけど、、、、
もう彼はいないので、反省だけで止めようと思う


次の記事
急激な悪化と亡くなるまでのことをまとめた
フクロウの病気 呼吸器疾患3〜最後の日から火葬の日までのこと〜 - 今日から君は自宅警備員〜フクロウ日記〜


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